2008年03月08日

スポンタは何故、梅田望夫氏を愛でるのか。そして、次世代DVD規格…。

私が何故、意見がまったく違う梅田氏に興味を持ち続けているのか。それは、彼と私の興味の対象が同じだからである。同様に、ガ島通信氏も、私と意見がまったく違うが、興味の対象が同じである。

そして、意見の違いが何から出てくるかといえば、以下の点だと痛感している。

1. ステークホルダー(個の利害・個の論理)
2. 科学妄信。
3. 一神教的二元論。日本的な多神教的多元論ではないこと。
4. ルサンチマン(個の感情・怨念)


梅田氏のステークホルダーは、シリコンバレーを日本に紹介することで糊口を潤しているコンサルタントであることだ。これにより、彼はベンチャーキャピトルを投資したい気持ちにさせない言論を紡ぐことはできない。それはそれでしかたのないことだが、それを出版界が文明評論家のような形でパブリッシュする妥当性はない。

2008年のITがどのようなフェイズを迎えているかといえば、技術礼賛の時代はとうに終わっている。つまり、技術でびっくりというのはあまりない。つまり、技術を感じさせないスマートなサービスがブレークする。そして、コモディティー化(一般普及による陳腐化)である。このような時代にあって、技術の価値を過大評価するのが、彼の性向である。



私はつねづね書いてきたが、近代化を成し遂げた国の中で、日本は唯一の多神教的多元論である。これが日本の思想の底流にある。これを忘れてはならない。だが、西欧の学問に自らを委ねてしまって、自分の頭で考えることをやめた人間は、一神教的二元論的思考に陥ってしまう。
そして、多神教的な言論をまるでアミニズムのように白眼視する。だが、偶像崇拝を批判するキリスト教でも、キリスト像は存在し、マリア像を拝む。そのような矛盾を西欧文化が抱えていることを忘れている。改めて言う必要もないだろうが、西洋的二元論とは、徴税システムのために宗教を活用するためにできたご都合主義の論理である。
これは、ローマにおいて、皇帝の神格化によって始まったのだろう。日本において、卑弥呼はシャーマンだったが、神ではなかった。戦前のある時期において、天皇家を神格化しようという試みがなされたが、それは挫折した。天皇家はシャーマンでもなく、プレイヤー(祈祷者)にすぎない。



先のエントリーで、梅田氏は、「何かの過大に直面したときに、インターネットが存在しなかったときの方法で物事を解決しようとしても、時代の大きな流れの中では、いずれ必ず負けてしまうという意味」と語っていることを紹介した。

これを具体的に指摘しなければならぬのは、「インターネットは無限の地平」であること。
無限の地平で何が起こるかといえば、

【インターネットの特徴】

基本概念:インターネットは無限の地平である。

ならば、

1. ガバナンスという概念は成立しない。
2. 標準、規格という概念も不毛である。
3. 椅子取りゲームは成立しない。
4. 複数の個として成立できる。
5. 個は複数のコミュニティーに同時に存在できる。


ということになる。

たとえば、標準や規格を強権者が妥当性もなく決定したとする。それは必ず普及しない。これは東芝の次世代DVDに限ったことではない。ブルーレイディスクも同様の欠点を持っており、業界標準は決定したかもしれぬが、消費者標準になったのではない。
そして、インターネットの時代にいわれてきたのは、「デファクトスタンダード(事実上の標準)」である。
著作権法で問題が指摘されたエムペグプレーヤーやYouTubeがいまや大いに普及している。強権者たちの標準や規格への企みが不毛であることを、閲覧者たちは理解できるだろう。

強権者(エスタブリッシュ)の横暴を許さない。そして、少数者の陰謀を許さない。それがインターネットである。

それは、短期的には成功しても、長期的には絶対に成功しない。


勿論、短期的に成功すれば、ベンチャーキャピトルから資金を調達する手立てにはなる…。が、あとのことは知ったことではない。私は、そういう言論は好まぬが、梅田氏はそれで良しとするのか…。

posted by スポンタ at 05:45| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | アルゴリズムの時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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