2008年02月18日

娘のDJ番組に思う。

エフエム世田谷の娘の番組を聴いた。5人の中学生が自分の好きな曲を一曲紹介するとともに、フリートークをした。
親バカかもしれぬが、娘はメンバー全員のバランスを取りながら、上手く御していたと思う。そして、前半を仕切ったことを思ってか、後半は控えめに演じていたようだ。滑舌もよく、ロレリもなかった。少し張り気味にコメントしていたが、5人の番組では仕方ないことだろう。

ただ、フリートークが、意外に難しいことを中学生たちは感じただろうか…。そのことを私は思った。

なかなか、「さんまの踊る大御殿」のようにはいかぬのである。
数回の体験講習の中で、ボケとツッコミ。ジャブの応酬のようなトークがなかなかできない。社交辞令満載の当たり障りのないトークではないが、そのことをもう少しがんばって欲しかった。と思う。

メディアを体験するとは、メディアを通じた向こう側・匿名な多数をイメージすることである。
そして、メディアにはメディアの文脈がある。そのことを理解しなければならない。

*

たとえばである。
メディアは、不特定多数の時間・リソースを強引に奪っていることを謙虚に受け止め、楽しいor価値がある...etc.など、受け手にとって利益になることを目指さなければならない。
つまり、「言いたいから言う」などという発信者のリビドーを根拠にした発信は自制しなければならない。
そして、複数の発信者がいるということは、複数の発信者が必要である。ということであり、その中での割り振りを考えなければならない。

たとえば、一つの意見に合意した人がふたりいて、番組をつくったとする。



A:ブログは、終わりのはじまりって感じですね。
B:そうですね。

では番組は成立しない。

A:ブログは、終わりのはじまりって感じですね。
B:はい。

これでも、番組は成立しない。このようなコメントをしたら、ほとんどエリカ様状態。「さんまの踊る…」では、次回からキャスティングされない。最低限でも、

A:ブログは、終わりのはじまりって感じですね。
B:ブロガーである私の立場にとっても、そうですね。(主語を具体化・特定)

とならなければならない。
そして、通常は、

A:ブログは、終わりのはじまりって感じですね。(総論)
B:××さんは、ブログをやめたし、○○さんはコメント欄を閉じている。確実にブログの終わりは始まっているよね。(具体論)




たとえば、さんまのまんまで、いかにトークを膨らませていくか。ロンハーの格付けランキングで、如何にキャラクターを対立させながら、番組を盛り上げていくか。そういう意識がどこまでできたのか。
娘は、そのことに気づいていて、努力をしたようだが、数回しか逢ったことがないメンバー同士では難しかったようだ。
それでも、「嵐の大野君がいいよね」というコメントに、娘は「いつも粘土をいじってるっていうのが…」などと、ポケて見せた。とはいえ、今回のDJ体験で何が面白かったか? という質問に、「玉電と地下鉄に乗ったのが楽しかった」といった男の子の発言にツッコミを入れることができなかった。そのナンセンスさを収録時に彼女は感じていたのだが…。

コミュニケーションが出来ていないから、漫才のような寸止めの感情のやりとりがなかなかできない。
寸止めさえしないというのがオタクの流儀だが、そういうものが番組をおもしろくしないことを中学生たちは分かっている。だが、それを抜けるまでには、なかなか至らなかった。



文化論でいえば、

1.漫才(ボケ・ツッコミ)
2.ピン芸人(ノリツッコミ・自虐)
3.スタンドアップコメディアン(他者を批判)


ということになる。

コミュニティーがある日本では、仲間内でボケとつっこみができる。そこにいない他者を批判しても、その他者とコミュニティーでつながっている個が観客の中にいるならば、エンタテイメントとして成立しない。

コミュニティーがないアメリカでは、そこにいない他者を批判することで、そこにいる人達だけでコミュニティーを作り上げる。それが、アメリカと日本の違いだ。

漫才・ピン芸人は日本であり、スタンドアップコメディアンはアメリカ。日本では、スタンドアップコメディアンの他者を嘲笑・批判or社会批判はメインストリームになることはない。

メディアの東西の違いは明確にある。
中学生がメディア体験を通じて学ぶべきことは多々あるのだ。



短答式の同意・否定を許さないのがメディアである。それは、エリカ様の一件を知っていれば理解できること。
それは、橋下知事も蘇民祭佐藤氏も知っている。

そうそう。佐藤氏は、「誹謗中傷には堂々と耐えるし、誹謗中傷をされるような行いを絶対にしない」と、言明されていた。彼こそが深くメディアを理解している。

http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/news/2008/0204-45.html
posted by スポンタ at 07:39| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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