2007年12月28日

クラウド・トゥ・クラウズ。ウェブの向かっている方向。

さて、10月よりSIerに職を得ている。行なっているのは、データベース関連の商材のセールスプロモーションである。つまり、ウェブしか知らなかった私が、エンタープライズ系のITを知り、データベースに関して勉強している。



データベース系の基本概念を辿っていくと、ウェブの成立の歴史に出くわす。
エドガー・F・コッド、ネルソン、ザナドゥ計画、バーナーズ・リーなど、彼らが1970年代、1980年代に思索したことを2007年の文系の私が真剣に辿っている。
そういえば、1970年代の私は中学生であり、数学では移行措置として、二進法や集合論を学んだっけ。時代が高度情報化社会に向けて大きく動き出した時代だったのかもしれぬ。

結局のところ、数学者としての彼らが何を理想としていたかは明確。
「分散処理において、如何に処理スピードを上げるか」。
数学的美学において、中央集権的な処理は情報の偏在であり、美しくない。処理スピードにおいて、固定的な序列に意味が無く、集合的に扱うのは当然のことである。



「データに序列をつけてはならぬ」。
リレーショナルデータベースを発想したコッド氏は言う。コッド氏は集合において序列はないことから当然のように言う。そういえば、数学のノートの行・列という罫線を無視して集合の図を描いたのを思い出す。∪、⊂、⊃、∩など、集合という概念の基本的なことに気づいていなかった中学生の自分が恥ずかしい…。
集合とは、表的な序列でアイテムを括るのではなく、属性で括る。そこにこそ革命であったのか。あのとき、清水先生はそのことを教えてくれたのだろうか。それとも私が忘れてしまったのか…。

なんとも、数学者の直感に感動するとともに、ウェブやITの歴史が、数学者たちの理想を打ち砕いてきた。そう思えてくる。
だが、ウェブの進むべき方向は、数学者たちの理想の世界に向かっている。

【第一段階】
ヤフー:権威者順位づけ(ティレクトリ型ファイルシステム)

【第二段階】
グーグル:非権威者知順位づけ(ベストテン)

【第三段階】
タグ・クラウド:非権威者分類(フォークソノミー)


結局のところ、ウェブはHTMLからXMLの時代に向かっていく。HTMLは構造・形式しか表現しないが、XMLは意味を表現する。つまり、HTMLにおいては量的勘案しかできず、XMLでは質的勘案ができる。
そのようにして、セマンテック・ウェブ(意味的ウェブ)の時代に向かっていく。



マスコミが、ウェブを衆愚として指弾するとき、私は何故か、「遥か群集を離れて」という映画の名前を思い出す。’Far from the madding crowd’. 
そして、最近注目されるのが、フォークソノミー(無名知による分類)であり、タグ・クラウド(Tug Clouds)である。

From Madding Crowd to Tug Clouds.

それが2007年末に私の最終的なウェブに対する思いである。
だが、エスタブリッシュは大衆知を群集と侮蔑することで自らの地位を温存しようとする。

あるべきはTug Cloudという分類の中から、自らの主観性・恣意性を明確にしながらエスタブリッシュがオ−ソライズする。


それしかないし、そういう時代がやってくる。…つまり、ウェブってのは、巨大な分散型なXMLデータベースになっていく。

70年代、80年代の数学者たちの理想は、2008年を迎えようとする今、ようやく実を結ぼうとしている。
posted by スポンタ at 06:26| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 集合的コミュニケーション論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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