2020年、大河ドラマは明智光秀。
明智光秀は、旧来の権威を尊び、足利将軍を擁立するために信長に取り入り、信長が天皇の権威を無きものにしようとしたため、本能寺の変を起こしたとの解釈が一般的である。
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一方、今年、三島由紀夫の自決が断続的にマスコミに露出している。
論調は、ノーベル賞を期待される文壇の最エリートが、自らの主義・主張のために自らの命を投げ出したことに価値を見出している。
だが、彼の主張を一言でいうと、
・自衛隊は、天皇の軍隊としての気概を持て。
彼は、自衛隊が憲法違反なことに、自衛官たちが反発しないことを憤った。
美濃部達吉氏は「天皇機関説」として、天皇制は「挙国一致のためのシステムである」と看破したが、三島は「明治政府の洗脳にまんまとはまった」純朴な魂。
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令和の時代、「天皇制が統合の象徴」であることは変わりがないが、統合が目指すものは、
・(西洋列強の帝国主義に対抗して)民族の自立を守ること。
ではなくなった。
わたしたち日本民族がめざすのは、
・国際親善と世界平和のけん引役となること。
である。
そして、
・被災者慰問
を通じて、「国民の安寧を願う」思いを具体化している。
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明智光秀は、歴史が敗者として片づけているから、問題はない。
だが、三島由紀夫を英雄としてマスコミが評じるなら、時代錯誤。彼は、時代を見誤った落伍者でしかない。自殺者を愛でるのは、反社会的行為である。