2019年01月24日

メディア・リテラシー。つか、クリティカル・リーディング。



放送大学の「歴史と人間」講座の座談を見た。

日本歴史の専門家二人、東アジア史の専門家、イギリス史・フランス史の専門家の5名が「伝記」について議論した。


この議論のおもしろいところは、パロール(会話)なので、要約したもの、一番重要だと思うこと、その時、思いついたことが、話されること。

エクリチュール(文章)だと、起承転結をつけたり、細部にこだわらなければならぬ。


講師たち(東大の教授たち)が口にしたのは、英国人が伝記が好きだってこと。あと、日本人が、かなり早い時期から日記を書いていたこと。

曰く、鴨長明も日記・伝記作家であり、宗教者の日記が多く残っているとか。

それに比べると、西洋には「プルタークの英雄伝」などがあるにしても、日本のように多くはない。その中で、英国人は伝記を好んだ。ロビンソンクルーソーの航海記は紀行文だし、ガリバー旅行記も奇想天外な内容だが、日記の変形したものという解釈がなされる。

東アジア史の専門家は、韓国にハングル文字が生まれると、家族の出来事をハングルで残す場合があったと指摘する。日本で、仮名によって日記文学が生まれたのと同じ事情。


座談の締めくくりは、「メディア・リテラシー(メディアの都合)というか、クリティカル・リーディング(批判的な読書)を心がけよ」というもの。

・「書いた人の都合(stalk holder)・事情」を留意せよ。
 ※ 特に、歴史物は、体制迎合の内容が多い。

・「誰に向けた書かれたか」を留意せよ。(何語で書かれたか?)
 ※ 火器レーダー照射の件で、半島南が多数の言語を使用した動画をリリースしたのは、分かりやすい。彼らは、我が国に向けて情報を発信していない。

・時代による価値観・評価の変化に留意せよ。
 ※ ベルリンの壁崩壊後、イデオロギーの時代は終わっている。かつてレーニンやスターリンは、社会主義の英雄だったが、今は、ロシアを専横した張本人という位置づけだろう。



パロール(会話)だからこそ、見えてくるものがある。

だが、「考え方の違う人」が会話することは、なかなか難しい。

この講座も、異分野の歴史学者が座談したから成立したのであって、同分野の学者だったら、対話は成立しなかったに違いない。

学会の上下関係によって、下位の学者は発言を慎んだに違いないのだから・・。

posted by sponta at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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