2018年05月23日

「花伝書」は間違っている。



花伝書では、「やる気を無くす」から、若い時期は「自由にやらせる」べきと説いている。

だが、それは間違っている。


「絶対音感」という特技があり、幼少期でないと収得できないことが知られている。


家を建てる時、「基礎が傾いていた」なら、どんなにすばらしい建築を建てても「無駄」。


「芸術の技能」も、基礎があって、応用がある。

基礎的な部分が「間違っている」まま、応用編に突入してしまうと、基礎的な部分を修正しづらい。というか、ほとんど不可能。


私は、小澤征爾氏の欠点(タイム感のなさ。クロノス時間とカイロス時間という二つの時間感覚を同時に持てない)を指摘してきたが、その傷は、彼の師匠・斉藤秀雄氏に由来するもの。

世界的な名声を得た彼に「その傷を修復する」ことはできないし、そんな気もない・・・。


ストロークプレイをするギター演奏や、キックでビートを刻むドラムの練習を「若い時期」に行えば、〈タイム感〉を獲得することができる。
〈タイム感〉のある奏者は、ドラム経験がある人が多い。

音楽大学に入学した頃に、音楽の奥義として〈タイム感〉があると教えられても、学生にとって手も足も出ない。「手遅れ」。


高校一年の吹奏楽部の夏合宿。芸大のピアノ科に合格した先輩(芥川賞作家・奥泉光氏の友人)がやってきて、入学後、最初にやらされたのが「テンポキープの練習」で驚いたとの話を聞いた。

それから40年近く経って、その練習の意図は「タイム感の獲得」に違いないと、私は確信する。

だが、椎野先輩に練習を強いた教授も、〈タイム感〉の重要性をおぼろげに確信していただけで、「クロノス時間とカイロス時間の孤立的な把握」を理解していたのではない。

つまり、現・学芸大学のピアノ科の教授は、「驚いた」のであって「タイム感の重要性に気づかされた」のではない。

数年前、椎野教授のコンサートに紀尾井ホールに出かけると、スペシャルゲストとして、奥泉光・芥川賞が舞台にあがっていた。
教授のサイトを見ると、「私がやってきたことに間違いはなかった」と、人生を振り返っている。

椎野先輩とのコンタクトを欲して、彼のサイトを紹介しておく。先輩がアカデミスとならば、自己の演奏を客観視できるはずである。




さて、そうなのか・・・。

山田和樹氏が「インテンポを否定し、テンポルバートを推奨している」と発言し、それを否定しない音楽界に教授がいるなら、私は明確に「間違っている」と指摘したい。
・・
巷間、ヤマノビッグバンドコンテストやヤマハ音楽教室が、「陰口」を言わているのも、〈タイム感〉がないからである。
・・

「基礎」が重要。

それは、幼い頃に、徹底的に、「教え込まなければならない」。

小澤征爾氏のように、師匠から「間違った理論」を刷り込まれると、一生を棒に振ることになる。

それでも、世界を股にかけて、指揮棒を振れたのだから、幸福な人生である。
posted by sponta at 00:00| 東京 ☁| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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