2017年12月07日

慶應ライトのみなさんへ: ジャズの定義。

いくつかの確認を・・・。

※ 反対意見を受け付けますよ。


【ジャズとは何か】

現在、ジャズの定義は曖昧である。

評論家・油井氏の門下の中川ヨウ嬢は、「ニューオリンズのある時期に起源を持つ音楽」と、わかったようなことを言う。

そのような分類では、「ダメなジャズ」を排除できない。



シャープ&フラッツの原信夫氏、浅草ジャズコンテストの審査委員長の講評で、「ジャズは挑戦である」と定義された。
「ロックは抵抗」だが、ジャズは「(新しいことへの)挑戦」なのだ。

精神的には原先生の言うとおり。

だが、これでは「スウィング(グルーヴ)」がジャズの本質なことが抜けている。



私は以下のようにジャズを定義する。


共演者と観客が
「テーマの〈タイム〉と〈ハーモニー〉、そして、〈メロディー〉」
の共有を前提として、
自由に「変奏」を楽しむこと。



(高校生の頃、新宿ピットインやジャズ喫茶に出かけたが、握った拳から、人差し指と中指を出してテーブルを叩いていたのは、私だけではなかった。というか、客席の誰かの真似をして、そのようなジャズ鑑賞をしていた。何気ない行為だったが、それが、プレイヤーとタイムを共有するためだったと、数十年後に気づく・・・)

〈タイム〉〈ハーモニー〉〈メロディー〉の共有−−−。

これさえ意識していれば、ジャズの醍醐味を楽しむことができる。

否、これを知らないと、「低品質なジャズ」を味わされても、「不味い」と気がつくことができない。

実は、日本人は西欧人に比べて、「感覚のメモリー時間」が少ない。または、「残響の重要性」を意識しない。



カラヤンは日本公演を行う普門館に残響板を設置した。
フランス人がコースで料理を食べたり、ワインと料理の相性を気にするのは、「味の残像」が大きいからである。

一方、日本人が「とりあえずビール」だったり、「幕の内弁当」を好むのは、「味の残像」が少ないから。

西欧人には、カレーライスに福神漬けを食べても、「味の残像」が大きいので、「箸休め」にはならない。カレーと福神漬けを混ぜて食べている。そんな感覚に違いない。




日本人の感覚は西洋人とは異なる。
したがって、本場のジャズシンガーのモノマネをする「雰囲気だけのジャズ」に誤魔化されてしまう。
エラ・フィッツジェラルドなど凄いジャズ」に気づく人は多いが、ダメなジャズを許容してしまう。

すばらしいジャズ・ヴォーカルは、短音を歌っていても〈ハーモニー〉を感じさせ、アカペラであっても〈タイム(メトロノーム)〉を感じさせた上で、〈グルーヴ〉しているもの。

このように言語化しなければ、ジャズの正確な鑑賞は不可能である。




【ジャズで一番大切なもの】

ジャズで一番重要なことは「スウィング(グルーヴ)」。

それがすべて。

この〈評価基準〉を否定する人は、ジャズを否定する人。これだけは、断言したい。

グルーヴしていないなら、ただの大衆音楽・ポップミュージックである。



【問題発見・問題解決】

「日本には、グルーヴしているジャズが少ない」ことを〈問題発見〉として、

「グルーヴするジャズを、実現すること」を〈問題解決〉として、取り組んで欲しい。

そのための条件は、堅調な〈タイム感〉である。



少なくとも、

・ドラムのハイハットシンバル。
・ギターのストローク。
・ベース。
・ピアノの低音部は、

イーブン=ジャスト・ビートでなければならない。

その上で、「0.16拍遅らせて、グルーヴさせる」のだ。





これは大学日本一を3連覇して、名誉も名声もある慶應ライトミュージック・ソサエティーだからこそできること。



私の友人は、「音楽家としての僕は、鑑賞者としての僕を満足させない。だから、音楽家にはならない」と発言している。彼の学生時代、隣の部室でサザンオールスターズが練習していたのだとか・・・。

慶應ライトの学生諸君。

自分たちの演奏と、カウント・ベイシーやニューハードの演奏を「グルーヴしているかどうか」を吟味するために、聴き比べてみて欲しい。

その時、〈グルーヴ〉の有無に気がつかないなら、「ジャズをやめた方がよい」。

どこまでいっても、「スウィングしなければ、意味がないよ」なのだ。

学生日本一の名声に浮かれている場合ではない。

3連覇した今は、バージョンアップ、リセットのための絶好の機会なのだ。

posted by sponta at 00:00| 東京 ☀| Comment(1) | 公開メール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
先輩が卒業するというので、娘(ライトではない)と私は「追い出し演奏会」を見に行った。

驚いたのは山野コンテスト優勝バンドの奇妙な現象。
トロンボーンが「グルーヴ(タイムから微妙にずらしてプレイする。この場合のタイムとは「メトロノーム」のこと。)し始めると、ピアノが「その間(タイムからの乖離)」を埋めてしまう。

また、トロンボーンが「グルーヴを始める」と、また、ピアノが「グルーヴを埋める・失くす」。
その繰り返しが、10秒ぐらいの間隔で「繰り返された」。

*

娘を指導した片岡雄三先生(高校時代にニューハードでビッグバンドデビュー。ライトの指導も行っていると聞く)は「バックバンドにビートを預けたら、スウィングできない」と指導している。
コンサートで娘は「君は歌っていない時もグルーヴしているね」と絶賛された。

だが、だから・・・、娘は「グルーヴしていない人」と音楽が出来ない。苦痛を感じる。
結果、ライトに加入しなかったし、アマチュアの活動もしなかった。日本でグルーヴしているのは、ごく僅か。

*

ジャズの場合、「タイム」を合わせたその上で、旋律が若干ずらして「音出し」をする。これがグルーヴ。

しかし、件のピアニストは、「タイムではなく、音出し」で合わせている(アンサンブルしている)から、グルーヴできない。

つか、優秀なピアニストだから、逆に「グルーヴを消す」。

*

娘も卒業して数年が経つから、彼女のコミュニケーションに影響を与えることもないと考え、記載した。

言語化するのは、「ハシタナイsponta」くらいしもしれぬ。

関係者は「ご考慮のこと」。

Posted by spt at 2019年12月30日 16:46
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