2017年08月06日

テレビ番組の読解力


ナショナル・ジオグラフィックというチャンネルで、科学と宗教に関するトーク番組「スター・トーク」を観た。

MCはかなりの知性の持ち主で、スタジオにイエスズ会の司祭を呼び、無神論者に取材したビデオを一緒に観るという構成だった。

司祭は科学にも造詣が深く、「不可知なもの」に接したとき宗教が必要であり、「不可知なもの」に挑戦していくという意味で、科学と宗教は同じというもの。

番組冒頭でMCは、「グレゴリオ暦(うるう年をつくって天文と暦の狂いを調整した)を作ったのは、イエスズ会である」として、同会派を讃えた。



司祭は明晰な頭脳を持っていて、MCの質問に的確に答えていく。
死んだ後、神様に会った時、どうして神の存在を感じさせないようなこの世界をつくったのですか? と尋ねられたらの質問に、「それは信仰を生むため」と答え、MCを唸らせた。



そんな司祭に対し、MCは、「超知的生命体がこの世界を創ったとして、超知的生命体と神の違いは分かるのか?」との問いを発した。

すると、司祭はその質問を悠然と無視し、ビデオの無神論者に意見したいと発言する。

頭脳明晰な司祭が、それまで質問に的確に答えていたのに、突然、それに答えずに、話題をそらす。

読解力があれば、この番組の趣旨は明快である。

・「超知的生命体がこの世界を創った」という問いを宗教者は否定できない。

これが、この番組の主題文である。




私は、一時期、マスコミでとりあげられていたマイケル・サンデル氏を思い出した。

講義が終わった後、学生の質問を受ける。すると、その意見を絶賛し、名前を聴き、その名前を復唱する。そして、"by the way" と続ける。

つまり、学生の意見を誉めながらも、その意見に一切答えることはない。

「他人の土俵で相撲はとらない」とでも言うような「ヨコシマな雄弁術」が存在するのだろう・・・。



・大衆を混乱させ、決断を鈍らせる。

そんな「サンデル氏の理論」の暗黙の意図を理解していた人はほとんどいない・・・。

posted by スポンタ at 00:00| 東京 ☁| Comment(0) | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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