2012年05月06日

オーディション、そして、母校の吹奏楽部…。

昨日は、娘のオーディション。

娘はそれなりのダイエットをしたようだが、あまり効果はなく、歌は万全を期したものの、結果は期待できない。との本人の感触のようだ。
とはいえ、この日の準備のために、楽曲解釈や、録音をした経験には価値があると思う。

今回は、友人がオーディション用にカラオケを作ってくれ、それで本番に臨んだ。キーをDとC#とふたつを用意してもらい、どちらにするか検討し、結局、低いほうのキーで歌うことになった。



中尾ミエさんは、自分のホームページに自分のキーは、F(下)〜Ab(上)と明記している。そのことは昭和の名シンガーが、キーの問題に晒されてきたことを感じさせる。

世の中には、高いキー、広い音域で歌えることが、上手い歌手である。との妄念がある。だが、中尾さんの歌唱力を思えば、明らかに間違いである。

自分のキーに合った歌が、大きく表現に左右することが、つくづく分かった。友人には感謝したい。



さて、昨日(5/5)は、私の母校の吹奏楽部の50周年の記念コンサートがあり、市ヶ谷でのオーディションの後、川越まで車で移動した。

1200席の川越市民会館は、一応に席が埋まっていたので、800人程度は集っていたのだろう。
OB会の副会長氏によれば、卒業部員は全部で約1400名。
部員が一番多かったのは、私の期(14期)であり、関東大会でダメ金というのも、部活で最高の結果だった。(アンサンブルコンテストでの全国大会出場を除けば)

学生にとって、インターハイ(全国大会)に出場することは憧れである。また、サッカー少年が一度はJリーグ選手を夢見るように、吹奏楽部の部員は、一度はミュージシャンになる夢を描いていたに違いない。
だが、1400名の部員のうち、スクエアの初代ベースの方が唯一、有名ミュージシャンというのは、微妙なことかもしれない。

http://d.hatena.ne.jp/nakamura_bokushi/

※なんと、私の幼馴染みのサユリ(芸名はクボタサキ)ちゃんの曲を歌っている…。

音楽大学の教授が複数存在するのは進学校らしいところ。11期に芥川賞作家がいらっしゃるが、最近、選考委員になったとか。この方も、文壇では中心的な立場にいるが、ベストセラーとは無縁のよう。

それが私が3年間を過ごした吹奏楽部。



娘が世界的ジャズトランペッターのビッグバンドジャズに参加したとき、私は、「世界的な音楽家のレベル。日本トップクラスの音楽家のレベル。そして、アマチュア音楽のレベル、中学生のレベルを同時に比べることができる」と、娘に説いたことがある。

私の娘は、日野バンドのレベルを知っているので、50周年記念演奏会のステージで何が起きているか、分かったと思う。

現役の高校生のクラッシックの演奏。エリート進学校の頭のいい子の中には、素晴らしい音を出す子がいる。だが、指導者に恵まれないと、その音が生きてこない。

そして、OBバンドのビッグバンドジャズ。OBの中には、かつてセミプロ(プロ?)だった人もいるだろうし、大学で有名を馳せた人もいただろう。そういう混沌たる演奏だった。

*

私が一番気になったのは、ドラム&パーカッション。

最近のコンクールの成績が、地区大会止まりだというが、そのひとつの原因は、ドラム&パーカッションの音作りにあると思えてならない。(すごい人の音を聴いていないと、ダメな音に慣れてしまう…)
実は、OBバンドで気になったのもドラムであり、ビートが継続しないドラムが、バンド全体の感興を妨げていた…。

*

現役の諸君が、この記事を読むかどうか分からない。(何故なら、出演したOB諸氏を不愉快にもしかねないこのテキストだから、私は、検索にかかるような学校名を実名であげないから…)だが、もし、君たちが「プロを目指している」なら、プロとアマの差は、明確にそこにある。

管楽器でソロをやっているなら、伴奏にのせて、フレーズを吹くのではなく、伴奏のビートに、自分のビートを乗せること。
ドラムをやっているなら、自分のビートに乗せて、ドラムを叩くこと。

それらビートがすべてのバンドメンバーの体の中で共有されていて、それが曲の冒頭から、エンディングまで継続していること。


それができれば、プロ関係者が認める演奏になる。

速いフレーズなど、猛練習すればなんとかなる。だが、このタイム感の問題は、早いうちに解決しておくべきことである。

音楽界で暗黙知になっているのは、タイム感という概念であって、それが、音だしとは別に存在するのが、ポピュラーのミュージックシーンである。



現役の君たちの何人かは、大学に行ってもジャズをやるかもしれない。だが、大学のジャズバンドも所詮、部活でしかない。もし、君がプロシーンをめざすなら、高校時代からタイム感を鍛えておくことは不可欠。それがマスター出来たときに初めて「プロになろうか」悩めばいい。
というか、タイム感に目覚めてしまうと、タイム感の無い人たちとは共演したくなくなる。…我が娘は、今、そんな状態。

タイム感が向上できないなら、プロは諦めて、別のキャリアを探すのが、頭のいい君たちがやるべきこと。

*

私の場合は、高校3年をかけて、自分には音楽の才能がないことを発見し、何をしようかと悩んでいるうちに浪人数回、映画学校に進むも、学歴社会の壁に、さしたるバッターボックスに立たぬままに、キャリアのほとんどを終えている…。(^^;)



娘が、新宿 「J」でライブデビューしているので、店のオーナーであるバードマン幸田氏(早稲田大学モダンジャズ研究会卒)とメールのやりとりをしているのだが、タモリ氏の一年先輩である彼は、「実力があれば、プロのミュージシャンになれるのではない」、「チャンスが来た時に、それをつかめるかどうかで、プロになれるかどうかが決まる」と言っていた。…ダンモには、数人の世界的なミュージシャンが存在する。

事実、日野氏に「勉強をしている場合ではない」とプロ入りを暗に進められた娘だが、その後、何も進展はないし、今回のオーディションも、まったく期待できない。というか、多分ダメだろう。
ただし、チャンスが来る、その時のために、タイム感をやしなっておくことが、すべての音楽家にとって重要である。



実名で批判するのはよくないので伏字にするが、「題名…」の司会者でベルリンフィルにデビューした佐○豊氏や、最近、天才小学生ピアニストとしてテレビに登場しはじめた牛○君。彼らは、テンポルバートでエモーショナルな音楽を作っているが、タイム感の裏づけがないので、「糸の切れた凧」のような演奏になっている。マスコミが宣伝してくれているうちはいいが、ブームが去ったときに、彼らの名声が持続するかは、微妙なところ。

勿論、私がこのようなことをここに書いているのは、彼らを批判するのではなく、今からでもいいから、「タイム感」の重要さに気づき、さらにレベルアップした音楽家を目指して欲しいからである。
いわんや、現役の君たちおや。…ということになる。


追記:
記念コンサートで松本先生にお会いできなかったのが、なんとも残念。体調不良とのことだが、照れ屋の先生のこと、仮病をかましたのではないか。と、楽観しているのだが、ちと不安にもなる…。
posted by スポンタ at 07:21| 東京 ☀| Comment(0) | 県立川越高校 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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