2012年04月04日

アフリカの伝統文化と日本の類似性…。

この3月に53歳になった私だが、西洋が侵入する前のアフリカは暗黒大陸だった。と、学校で教えらたことを憶えている。曰く、西洋文明によって、彼らにはじめて光が差した。と。だが、それは、侵略者たちがつくった歴史/洗脳/プロバガンダだということを、賢明な私のブログの閲覧者なら、理解してくれるだろう。



この二日。アフリカの駐日大使が亡くなられ、彼の自宅に通夜、告別式とでもいうような集会に家族ともども出席し、民族を近しくする隣国の駐日大使と親しく話をした。

ふたつの国の名前をここに書かないのは、ここにその名前を書くと、グーグル検索でトップページにランクされることは確実で、私のような異端のブロガーが関連付けられることが、彼らの国家の利益にはならぬ。という趣旨。私には、亡くなった駐日大使との良い思い出しかないし、二日間の葬儀でも、アフリカの人たちの、死者の魂とそれを見送る遺族たちに対する心の優しさに深く触れることができた。勿論、それは、10年以上の付き合いの同い年の友人を亡くした私の動揺にもよるのだろうが、この二日間で、私は多くのことを学んだ。



今年の1月の下旬、二人の駐日大使と私は彼の自宅で歓談している。…と言っても、外交交渉や国際親善のための会議/会合でもなんでもなく、それぞれの娘たちが2階の子ども部屋で遊んでいる間、時間をもてあました三人の父親が、サロン/応接間で楽しい土曜日のひとときを過ごしたのである。

*

その日、紹介された駐日大使は、「最近、京都で芸者さんの踊りを見た」と言われた。インターネットの情報によれば、彼は国際交流で訪れた京都の仏教系の大学に接待されたのだろう。
不謹慎な私は、場を盛り上げるにはシモネタとばかりに、「実は芸者さんには、裏の芸というのがあって…」と、切り出した。
勿論、芸者とは、単なるProstituteではなく、エンタティナーであり、芸能人であり、スターであり、知識人。フランスの社交界でいえば、ポンパドール夫人のようなもの。との解説もした。
そして、裏芸である花電車について語り、二組の駐日大使夫妻を爆笑させた。あそこでバナナを切るという秘儀である。
勿論、庶民でしかない私が実際に見たことがあるはずもない。秘儀をこなす人は、「人は乗せない(性行為をしない)」というプライドを持っている。日本の芸能の世界は微妙で深い。そして、Prostituteつながりで、随筆家の山本夏彦氏がエッセイに書いていた男娼の話を説明した。おしろいチンコ、砂チンコ、扇子チンコ…。

それらは、いわば私のテッパンであり、彼らを爆笑の渦に巻き込み、一気に親しくなることができた。

*

何の話題でそういう話になったのは失念したが、Body & Soulということで、スピリットの話をした。すると、新しく知った駐日大使は、自国の平原をドライブしていたら、大きなヘビが見えたので避難した。避難しなかった人たちは、洪水に巻き込まれた。というような話をした。彼の国では、西洋的な医術の他に伝統的な医術があって、西洋医学で直せなかった病気が、それで治癒したとの話も教えてくれた。

私は、友人のパイロットが空を飛んでいるとき、竜の姿を感じて航路を変針したことを話題にした。それは、雷雲によるタービュランス/乱気流を直感して、事前に回避したこと。科学的/論理的/還元論的な分野であろうと、わたしたちは全体論/複雑系の論理を捨象することはできない。 計算時間/決定時間が限られる分野では、全体論/複雑系に頼ることは、合理的でさえある。

そんな話を新しい友人と話していると、亡くなった駐日大使は、「Superstition」と、不満そうに呟いたことをいまも印象的に憶えている。
Superstitionとは、スティービー・ワンダーの代表曲、迷信である。

そのとき、私は不覚にも、彼が不治の病にかかっていることに気づかなかった。もし、私がそのことに気づいていれば、日本人の此岸と彼岸の感覚/死生観について話題にし、「死ぬとすべてが亡くなるのではないこと」について話すことができたのに、と無念でならない。



今回、二日間の通夜、告別式ともいえる故人の自宅での集りに参加したのだが、その佇まいが極めて、とても日本に近いということを感じた。
通夜も告別式も、キリスト教の牧師が説教をし、皆が賛美歌(とくに、サレンダーという言葉が何度も出てくる歌が印象的だった…)を歌い、死者の弔いをするのだが、そこにあるのは「救世主への帰依」というよりも、「死者への強い思い」である。その形は、「葬式仏教」と揶揄される日本の仏教と同じ。私達日本人も、いかに坊主が経を読もうとも、そこでブッダへの帰依を深く認識することはない。

南無妙法蓮華経と、I surenderは、等価。それらは、救世主や教義を崇めているが、参集した我らは、それらの言葉に祈りを込めるのである。





亡くなった彼の大使館のホームページには次のようにある。


【信仰、価値観、風習】

ボト(Botho:人間性)

 ●●●●社会では、人々は「モト(motho:人間)」に由来する「ボト(botho)」を持つことを期待され、要求されます。ボトは、良い人間に結びつく良い特質を持っていることと解釈され、言い換えると、人間と呼ばれるにふさわしいということです。

 誰でも、社会的な地位に関係なく、モトを成り立たせているプラスの特質のいずれかが欠けているとわかると、その人は「ボトが全く無い」とみなされます。

 ボトの基準は、人間のプラスの特質を束ねたようなもので、マナーの良さ(マイツェオ:maitseo)、優しさ、哀れみ、謙虚さ、敬意、社会の期待や自分の役割に添うように生活することなどを含みます。

 つまり、ボトは、●●●●社会で期待されていることと文化的規範に一致する、良い行ないの基準として考えられています。その行動規律は、マナーの良さ、人助けの精神、礼儀正しさ、他人に対する謙虚さと思いやり、年長者への敬意等々、人間に期待される様々なプラスの特質を含みます。

モレロ(Morero:話し合いと合意形成)

 ●●●●の人々は、社会における話し合いの大切さを固く信じています。個人同士、家族、地域社会でのモレロ(話し合い)は、合意を形成し、それを持続させる力をもち、とても貴重な財産と考えられています。

 国家レベルでは、大統領を含め公務員や政治家は、常に国中を旅行し、各種政府事業や国家的課題、地域的問題について普通 の人々に意見を聞いてまわります。このやり方により、国家の意思決定過程から疎外されていると感じている人はほとんどいません。

 話し合いをしないと、自分たちは当てにされていない、劣っている、家族の中では話し合う価値もない人間だと間接的に言っていると解釈され、否定的な反応を引き起こしかねません。話し合いには時間がかかりますが、話し合いがもたらす合意は、家庭内でも社会全体としても大きな調和を創出します。  ●●●●の近代的政治制度は、モレロの文化から多大な恩恵を得ています。

トゥメロ(Tumelo:宗教)

 部族もその起源も多様なので、伝統的な●●●族社会には広範囲にわたる宗教的習わしがありました。一般 に、先祖は常に子孫の日常生活を見ていると強く信じられていました。したがって、祖先を敬い、鎮めるいろいろな宗教的習わしがありました。例えば、作物の収穫後には、先祖に感謝したり、雨が降るのを祈ったりして、収穫の一部を先祖にささげました。

「ロンドン宣教師協会(The London Missionary Society)」、「オランダ改革派教会(The Dutch Reformed Church)」、かなり後では、「ローマカトリック教会(The Roman Catholic Church)」などのキリスト教伝導グループが、早くから●●●●に教会を建てて、キリスト教への改宗者を得ました。現在、キリスト教は●●●●で信仰されている宗教の約80%を占めますが、多くの人々は今でも二重宗教の習慣をもち、キリスト教と伝統的な宗教のどちらの祈りも行ないます。

ディンガカ(Dingaka)とボンガカ(Bongaka)(伝統的な医者と伝統的な医術)

 ディンガカ(伝統的な医者)は、薬草と薬用植物についてとても博識です。●●●●の多様な植生は薬用植物の宝庫であり、伝統的治療のために利用されていますが、一定の範囲で薬草の商業利用もされています。

 さまざまな薬草、根、葉、樹皮等は、ヘビに噛まれた時、痛みがある時、普通 の風邪、性的不能などの多くの病気の症状を和らげることで知られています。優れた性欲促進剤であると信じられている植物もあります。近代的な薬がなかったため、伝道師らが「呪術医」と呼んだディンガカにより、薬草は何世紀もの間、病気を癒やし、治すのに使用されました。ディンガカの行為は、ボンガカと呼ばれています。

 薬用植物についての知識に加え、伝統的な医者は、誰かを稲妻に打たせたり、昇進のために幸運な魔力を与えたり、不安定な結婚生活を元通 りにしたりする、並外れた力を持っていると言います。伝統的な医者は、占いの骨(bola:ボラ)を使って、患者の抱えている問題を発見できると言い、治療薬さえも与えてくれます。

 ●●●●では、一般 的に、健康をもたらす方法のひとつとして伝統的な医術の重要性が認識されています。この施術をしたい人々は●●●●ディンガカ協会に登録しなければならず、施術には規制があります。しかし、外国の考え方や教育に触れる人が増えるにつれて、こうした医術や医療者は本物ではないとし、使わない人々が増えています。それでもなお、教養のある人たちの間にさえ伝統的な医者の診療を受ける人もいて、そのことを自分だけの秘密として隠しています。


ボトロディ(Botlhodi:迷信)

 多くの社会同様、●●●●にも迷信がかなりあります。人によっては、珍しい出来事は何か悪いことが起こる前兆であると信じています。例えば、夜行性の動物が突然、日中現われて村を駆け抜けたりすれば、村に何か起きるかもしれないとパニックに陥る人が間違いなくでてきます。
 
 また、悪いことだけでなく、良いこともあり、ニワトリが1日中鳴いているのは予期せぬ客人が来る前兆として信じられています。

モイラ(Moila:タブー)

 ●●●●社会には、代々伝えられてきた、迷信的な「〜すべし」、「〜すべからず」に興味深いものがあります。信じられているものの中には、社会の役に立つように、誰かが巧みに作りあげたのが明らかなものもあります。

 例えば、伝統的な仕組みでは、出産直後の女性は別の家を当てがわれ、しっかりと赤ちゃんの世話をし、最低3ヶ月間は赤ちゃんにつきっきりです。その間、彼女の食べ物、用具、衣類等は完全に他の家族のものと分けられます。  これを守らないと、愚行、寝小便等をするようになります。そのような結果 を恐れて、他の家族はたいてい協力します。もちろん、子どもと母親には明らかに有益なことです。

http://www.botswanaembassy.or.jp/japanese/culture/index3.html


これらを読むと、古来の伝統的な文化と西洋文化が混在している日本と同じ状況を見て取ることができる。



新しい友人の大使館のホームページには次のようにあります。

すべての天然資源は神聖である。

過去と現在と未来の間にある連続性を意識し、現在生きている人びと、そしてこれから生まれる人びとのために共同して管理すべきである。これがアフリカ人の伝統的な考え方であった。

●●●の文化は、土地はすべて国家のもの、すなわち全体としての国民のものである。アフリカの伝統文化では、個人、その共同体、その土地、そして環境とは互いに神聖な絆で結ばれていた。
この絆こそアフリカ人の生活、アフリカ人の文化、アフリカ人の思想の伝統的な源泉であった。この絆が現在と未来に対する共同の倫理的責任感を生んだ。

さらに、この神聖な絆は、アフリカ人の思想と行動の全体を支えるアフリカ人の宗教のほんの一面にすぎない。
いま現在あるだけではなく永久に動きを止めることのない神による創造の過程に表現されている…
自然を通じて表現されているばかりかひとりひとりの人間を通じて表現されている …
アフリカ人固有の宗教は唯一の神…
自然のさまざまな面にその姿を鮮やかに映しだしている神 …
を信仰してきた。神は創造の内にいますと同時に創造の外にもおわす。すべての事物全体を貫く生命の力として神は存在する。

アフリカ人の伝統的な世界観には、物質の活動と人間の行動を同一視する考え方がある。人間と自然環境の両方に物質と精神が重なりあって存在する…
精神的なものは物質として明示される…
のがこの世界だと理解されているのである。要するに、精神も物質も神の創造物なのである。

モシュシュ二世の言葉「自立への復帰」/インター・プレス・サービス編 「先住民族 - 地球環境の危機を語る」清水和久訳 明石書店 より抜粋

http://www.lesothotokyo.org/jpn/history_culture/index.html


かの国々の自然観は、「救世主を冠した世界宗教」の影響を受けつつも、日本的な自然観である「万物に精神が宿る、八百万の神が存在する」と殆ど同じことが見て取れる。

亡くなった駐日大使は、迷信という言葉をつかったことで分かるように、西洋文明側の価値観をもっていた人。一方、川の精霊であるヘビの話をした新しい友人は、アフリカの伝統文化に価値を求める人ということ…。そんな二つのタイプが存在することは、極めて日本に近い。



そして、思うのは、私達がアフリカは暗黒大陸と刷り込み/洗脳/煽動されてきたのは、事実であり、同じように、世界の国々に、日本は侍/芸者/切腹の島国とプロバガンダされてきたに違いないということ。

新しい友人は、イギリスのウェールズの大学を卒業しているというが、ウェールズにはケルトの文化も残っている。アフリカの伝統文化、ケルト文化、そして、日本の縄文文化…。それらのスピリットが私にまとわりつき、この二日間を過ごした。そんな印象がある。

そういえば、妻と知り合うキッカケになったのは沖縄。そこにも同じ、伝統的なスピリットが…。



最後に、アメリカでよく葬儀で歌われる曲を…。



…大好きな曲である。
posted by スポンタ at 07:44| 東京 ☀| Comment(0) | スポンタと娘…。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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