2011年12月13日

芸術・表現系の進路を考えている高校生・中学生のみなさんへ。

テレビやラジオ、コンサート、舞台、映画などに魅せられて、自分もその分野に進みたい。と、考えている中学生や高校生、そして、大学生の人たちに向けて、私は今年の3月に本を書きました。本の題名は、「表現者のためのハンドブック」。娘にアドバイスしてきたことの覚書として、「俳優、歌手、タレント、声優、音楽家などの芸術・表現系の仕事」にすすむ人たちが、早期に知っておくべきことを書きました。

残念ながら、懸賞小説に落選し、出版社への働きかけも不発に終わり、いまだに出版はされていません。とはいえ、ウエブで公開することで、たった一人の若者でも、参考にしていただけるなら、この本を書いたことは無駄にはならぬ。と、思い、公開します。

ワードのデータなので、所望の方は、ダウンロードして、お読みください。

「表現者のためのハンドブック」

表現者合本_03web.doc

※ PDFファイルだと重かったので、ワードのファイルです。170ページの長部ですが、実践的比較芸術論になっているので、自分が進みたい分野以外のところも、ぜひとも読んでみてください。

ノンフィクション系の読み物の形になっていますが、芸術・表現系の専門学校・大学へ進路を考えている人には、けっして無駄にならないテキストです。



写真編……………………………………………………………16
映画・ドラマ編……………………………………………………21
舞台・ミュージカル編 ……………………………………………30
ヴォーカル編 ……………………………………………………34
演技編……………………………………………………………42
声優編……………………………………………………………49
バンド演奏編 ……………………………………………………58
ジャズ編(ビッグバンド・コンボ・ジャズヴォーカル) ……………65
ジャズドラム編……………………………………………………83
吹奏楽編(松本成二先生作成)…………………………………86
作詞・作曲編 ……………………………………………………99
MC編 ………………………………………………………… 108
漫才編……………………………………………………………116
中学生英語スピーチコンテスト編………………………………125
高校生英語レシテーション編……………………………………145
作文・小説・テキスト作成編 ……………………………………149
映像演出編………………………………………………………157
人生・コミュニケーションに関する箴言集………………………163
「よりよき人生」のために明確にしておきたいポイント…………166


この本の趣旨は、「芸術家・表現者にとって、一番重要なことは、自分の殻を破ること(自分を解放すること)」です。

これは、俳優学校で教えられる最重要課題ですが、演技術に限らず、小説、シナリオ、歌、音楽にも通じることです。

その一方において、「芸術とは自己韜晦(自分を隠すこと)の所作である」という命題があります。

俳優表現や音楽表現、また小説においても、「自分を表現すること」は、「生活者としての自分を隠すこと」でもある…。

…そして、一番重要なことは、そういうアンビバレンツ(二律背反)な命題をを、自分なりに克服しながら表現すること。

*

小説家の三島由紀夫はエッセイの中で、ステージで転んだバレリーナのことを分析していますが、舞踏作品の中のバレリーナは、「生活者である自分」を舞台の中から追放している。そこに、転倒という異常事態が起きたとき、存外にバレリーナの「生活の一部分」が垣間見れる。小説家は、それを責めるではなく、それが面白いと愛でた。ここにこそ、芸術の精妙さがある。

芸術とは、自己韜晦の所作でありながら、自己表現を目指す。転倒することで自己を表現することは、あまりにアバンギャルドですが、吉本新喜劇ならば、当然のこと。それほど、芸術・表現の世界は、多様性に富んでいる。



若い人たちは、「自分を表現しよう」。「新しいものを創ろう」と、単純に考えるようですが、それは思いつき、素人考えでしかありません。私は、そのことを30歳代前半で悟りましたが、残念ながら、芸術家として大成する人生の季節は終わっていました。

私のテキストをお読みになった芸術を目指す日本の多くの若者たちが、「私が30代前半に気づいたこと」を、「十代のうちに知る」なら、「日本のアートシーンがもっと豊かになる」。
私は、そう願っています。


追記:
中学生・高校生のみなさんが、このブログにたどり着くことはなかなか難しいのかもしれません。
とはいえ、「川越高校演奏マニュアル」のように、数年経った時に、いくばくかの若い皆さんに読んでいただければ、本望です。

追記:
このテキストは、無名のディレクターであり、無名の鑑賞者である私の「思い込みの結晶」です。したがって、異論のある人は指摘していただいてかまわないし、そういう対話の中から、より真実に近いものが立ち現れてくれば、これほどの幸福はありません。
posted by スポンタ at 18:22| 東京 ☀| Comment(0) | スポンタの著作物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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