2011年02月08日

スポンタの「この国のかたち」02:日本の本質は縄文という自然共生文明である。

昨日、デンマークから早稲田大学に来ている留学生の女の子と話す機会があった。
彼女は8カ国語を話す秀才である。

3時間ほどであったが、彼女に端的に日本を紹介しようと試みた…。



グローバリズムの世の中で、何を好き好んで、東京にやってきたのか。その理由は分からない。彼女は自分のことをエクスプローラー(探求者)だと位置づけていて、世界中どこに行っても怖くはない。という。ただし、アメリカは、拳銃社会や政治家が怖いので近づかないという…。



私は、「日本の本質は縄文文化である」と説明した。

縄文文化とは、採集生活であり、自然に優しい。

日本の本質を稲作。弥生文化だと見る人が多いが、それは違うと私は感じている。

何故なら、農耕とは拡大再生産の文化であり、それは結果として「自然破壊」に繋がる。私たちは水田が広がっていると、長閑な田園風景だと思うが、自然が人間によって蹂躙された殺伐とした風景でしかない。

あるがままの自然を残すために、自らの採集をコントロールする。たとえば、自分たちの山に猪が200頭いたとする。年間20頭食べていけば、毎年猪の肉を食べられるが、毎年100頭の食べてしまえば、猪はサバイバルできなくなっていき、数年立つと、猪を食べることができなくなる。

縄文たちは自分たちの欲望を制限しながら、自然との共生を実践していた。

したがって、食べるものの量によって、生きられる人間の数も決まってくる。

縄文時代も、そして、江戸時代においても、間引きが行なわれてきた。



その話をすると、デニッシュの女の子は、「デンマークでは年寄りを捨てていたのよ」と事も無げに言う。

デンマークは、バイキングの国。島が沢山あるので、口減らしのために、老人を島に捨てていく風習があったのだという。そして、何年か経って、島に見に行くと、生きていたり、死んでいたり…。そんな感じだったのだという。

日本にも、姥捨てという風習があった。それは、「楢山節考」という小説にもなっている。

しかし、死ぬことが明らかな、冬の山に捨てに行くことと、生きれるかもしれない島に捨てに行くのでは、どうなのだろうか。と、思う。

勿論、安楽死という意味では、日本の方が潔い。だが、バイキングの伝統も理解できる。



弥生時代は、私たち日本の起源と思っている人が多いし、日本は瑞穂の国と胸を張る人も多いだろう。
しかし、私は、その見解に懐疑的である。

たとえば、「もったいない」という日本精神があり、最近そのコンセプトが世界で愛でられた。
しかし、それは、「また沢山作ればいいじゃないか」という弥生的な発想ではないと考える。

弥生の信仰は、天照大神に代表される太陽信仰である。しかし、これは、作物の中で、稲を特化的に育つことを求める、弥生人の自己都合的な欲望の表現でしかない。

人間と自然との共生を目指すならば、山岳信仰になるべきではないのか。というのが、私の直感である。



デニッシュの彼女には、縄文時代は、世界の旧石器時代と同時に発生した。しかし、石器は武器に転用ができるため、縄文人は石器を拒絶し、土器による文化を紡いだ。そして、「柵で囲って育てる」という奴隷制度にもつながる家畜制度を拒否し、肉食を主食に据えなかった。それが日本の根源である。と…。



我がシナリオの師・首藤剛志氏は、奈良建国1300年祭の現場で客死している。

しかし、私に言わせれば、奈良の都を愛でることは、ネイティブアメリカンがニューヨークの摩天楼を見て、「ここが私の故郷だ」と思うようなもの。…なんと馬鹿げたこと。

勿論、私とて、100%縄文人であるはずもなく、何%かは弥生人の血/DNAが入っているのであり、大陸や半島から日本にやってきて、日本原住民を支配君臨奴隷化した人たち、君臨者たちの血も引き継いでいるだろうから、不満や浅薄さを指摘することは、自分に唾することなのかもしれないが…。



日本とは何なのか。

それを弥生と見るか。縄文と見るかで、立場は100%違ってくる。

そして、明治維新以降の政治・体制の流れを見れば、私たちの起源は、弥生文化に求めるべきであって、縄文に求めてはいけない。そういうことになる。

それが官学としての限界である。官学は正史しか扱えず、稗史は無視される…。

だから、私が紡ぐようなことはアカデミズムエリートにはなかなか理解されない。そう、デニッシュの女の子に言うと、「そう。私アカデミズムエリートなの」と、恥ずかしそうに笑った。

なかなかの知性である。
posted by スポンタ at 09:53| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | この国のかたち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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